なぜ定期的に継続した方がいいのでしょうか?

それは間が空いてしまうとせっかくできるようになったことを忘れてしまうので、振り出しに戻って一からやり直すことになって逆にもったいないからです。

ジャイロトニックの効果をセッション時間内で最大限に享受するために心掛けるポイントはお身体の状態や途中経過の進捗状況を見ながら、その都度個別にお伝えし、慣れてスムーズに一つのことができるようになったら次の留意点を増やして段階的に積み重ねていきます。せっかちに最初から一気に全部やろうとすると混乱してわけわかんなくなって全然感覚で感じることに集中できなくなるからです。

段階を踏むと回数を重ねていくうちに動きに慣れて同時に複数のポイントを心掛けながら効率的に動けるようになり、身体の使い方への理解が深まるため、ご自身の感覚に集中する余裕も出てきて、その手応えをご自身で実感できるようになっていきます。そのため、積み重ねがはっきりと動きに反映されていくので、やはり時間をかけてコンスタントに継続することがとても重要になります。

ポイントやコツはたくさんありますが、継続されていらっしゃる方々に共通して見られる、動きの質をレベルアップさせているポイントで効果が高いものをまとめてみました。ジャイロトニックを始められたらぜひご参考にしてみてください。

1)関節の間を広げて長く伸ばして動く

2)痛みを我慢しない、無理やり頑張らない

3)体幹を使い、重心の移動に伴って重さを支え、安定した状態の維持のしかたを覚え、それ以外のところは楽に動かせるよう力を抜くことも覚える

4)使う筋肉のスイッチを順番に入れて、つながりを作って動く


1)関節の間を広げて長く伸ばして動く

何かに集中して緊張を強いられている状態が続いたり、長時間同じ姿勢で動かなかったりすると、身体が凝ってきて、摩ったりマッサージして解したくなったり自然に伸びをしたくなります。そして、伸びをする時に自然に息を吸って良く伸びたら、ゆっくり吐きながら解放してリラックスしていると思います。それは関節の周りの筋肉が固くなって関節の間が狭くなっているのに対して、骨の周りの縮んだ筋肉を伸ばし、狭くなってしまった関節の間を広げると動きやすくなって楽になったり軽く感じるからです。また、深呼吸をすると全身に酸素が行き渡って脳も身体も緊張が解けてもっと遠くに伸びやすくなるからです。

関節の間のスペースを広げるとは、例えば腕を横に伸ばす時に、肩甲骨の間を横に広げて背中を広くし、肩から肘を遠くに離していくように肘を張り、さらに指先を伸ばして、肩甲骨や肩関節の中のスペースを広げて指先に向かって腕全体を長くしていくことです。その状態のまま腕を上げたり回したりすると関節の間の空間があるので関節の滑りがスムーズになり可動域一杯無理なく動かすことができます。

関節の間に隙間を作るためにする動作にスクープというのがあります。スクープは下からすくい上げるという意味ですが、例えば腕や脚をしたから上に上げる時に腕や脚の付け根から指先まで長く引っ張ってまず下方向に一度伸ばしてから下からすくい上げるようにして、できるだけ遠くに張りながら大きな弧を描いて上げて、肩関節や股関節の中に隙間を空けていきます。scoop1同様に、ウェーブの動きをした時も下から上がってくる時にスクープして骨と骨の間の隙間を広げると背骨と首が長く伸びたまま良い姿勢に戻ってこられます。scoop2

スクープするためには関節や骨の周りの筋肉や腱が伸びる必要があるので凝って固くなったり、緊張して力が入らないよう、柔らかく解れている状態で息を吸いながらやってみましょう。


2)痛みを我慢しない、無理やり頑張らない

どこかに痛みがある場合はそこを使わないようにかばって反射的に固めてしまうことがよくあります。痛みがあるのに我慢して無理やりするとさらに痛くなったり悪化するだけでなく、なるべく痛みが発生しないような動きに変わってしまい、変な癖がついてしまったりします。そのような動きになってしまう時は本来の動きはできていないので、我慢して怪我をしていない時と同じことをやろうとしても効果は期待できません。もし動かさないとどんどん動きづらくなってしまうので動かした方が良いというように医師や療法士から言われている場合には、現状のコンディションの中で最大限の効果を得られる動きに部分的に変更して行います。その時々でシンプルな動きにしたり、負荷を変えたり、補助をつけたり、小道具を使ったり様々ですが、このようなモディフィケーション(部分的な変更)に対して罪悪感を感じる必要は全くありません。生真面目だったり頑張り屋さんだったりすると自分に甘えてるとか負けてる気がして平気な振りをしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、悪化させてしまうと元通りにするのにもっと時間がかかってしまいますので、現状でできるベストを少しずつ積み重ねていく方が近道です。


3)体幹を使い、重心の移動に伴って重さを支え、安定した状態の維持のしかたを覚え、それ以外のところは楽に動かせるよう力を抜くことも覚える

あまり普段やったことのない馴染みのない動きをした時に、どこを使えばいいのか、どこを意識すればいいのか迷って重心の移動がスムーズにいかず、不安定な状態で動きを継続しようとして別のところで余計な労力が必要になってしまうことがあります。そのまま力尽くでやると身体のアライメントが崩れて自然な流れや軌道から外れてしまうため、関節に余計な負担がかかったり、本来使いたい筋肉とは違う別の部分で頑張ってしまう等、不自然で非効率的な動きになって、身体への負担が当然大きくなります。従って、やりにくいと感じる時は余計な力みが入ったり、自分で可動域にロックをかけて制限してしまって、自分で動きづらくしている場合がよく見られます。例えば、お腹が抜けてしまって体幹で重さを支えられていないため肩や首に力が入ってしまったり、自分が思っているより遠くに頭や身体が行ってバランスが崩れそうになった時に、不安になってそれ以上いかないようにブレーキをかけ、正しい位置に重心が乗りきれず、動きが中途半場に終わってしまったりする等です。

無理のないところで動ける時は、負荷が軽いということではなく、重さのかかるところをしっかり支えられて安定しているので、末端の腕や脚で余計な力を使わないで楽に動けるのです。そのためにまず体幹を使って安定した状態を作るスイッチの入れ方を習得すると、それ以外のところから余分な力を抜くことができるようになります。

では、体幹を使って重さを支え、安定した状態を作るために具体的に何をするのかというと、ナローイングです。おへそから約5㎝ほどの下の下っ腹の内部中央のところ(丹田あるいはジャイロトニックではシードセンターと呼んでいるところです)からみぞおちに向かって引き上げ、それと同時にシードセンターから反対方向に向かって押して引っ張り合いを作る(つまり、座った状態では足の裏をしっかり床につけて座骨で椅子を押す、立った状態では足で床を押す、寝た状態では座骨を足の方に引き伸ばし骨盤の接地面と骨盤を水平にする)ことです。上下、左右等、相反する方向に引っ張りあって拮抗している状態は一番安定していて強い状態なので重さがかかってもブレません。一方向にただ引き上げるだけでなく、同時に反対方向にも引っ張るか押すかしてコントラストすること(両方向に引っ張り合うこと)が重要です。これは字面を読んで理解しようとするのはなかなか難しいとので実際に身体で体験してしまった方が早いです。

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4)使う筋肉のスイッチを順番に入れて、つながりを作って動く

体幹で頭や上半身や下半身の重さを支えるためにはもちろんそれなりに筋肉は必要ですが、その際に使う筋肉のスイッチを入れる順番があります。例えばジャイロトニックで下図のように仰向けに寝てハムストリングシリーズをする時、①息を吐いて肋骨を閉じ、②肋骨を骨盤の方向に向かって下して脇を閉め、③座骨を遠くに引き離して、両脚を上下したり左右に振ったり回したりすると身体の上部から順番に筋肉のスイッチが入り、全体がつながって両脚の重さを支えられるのでそれほど大変ではなくなります。このようにつながり(コネクション)をしっかり作ることも楽に動けるコツです。

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また、ジャイロキネシスの最後の方にやるアブドミナルズ(腹筋)シリーズでもこのようにコネクションを作ってさらにお尻と内腿も閉めて使えると、頭と両脚の重さを脇、腹筋、お尻、内腿をフル稼働させてサポートできるので、コネクションの有難みをより実感できると思います。

キャプチャ


以上、とてもシンプルでベーシックな4点ですが、ぜひこちらを念頭において試してみましょう。

セッション回数や頻度はそれぞれのペースで良いと想います。スケジュールの関係でどうしても間隔が空いてしまって忘れそうという方には、覚えた感覚を忘れないようにお家で復習できる簡単なトレーニングも適宜お伝えしています。

前回できるようになったことを忘れないで次の回でもできると、それに次のステップを足して進歩することができますので、前回の感覚を再現できる周期で継続するのが一番理想的ですね♪

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